でるとこでる

でないとこでない

インターンシップ

フェイスラインを取り戻したい。ナガです。

 

前回は、 今まさに問題の渦中にいる子ども達に再現性のある対処法を提案できないか考えてみるの後編でした。

on my mind - でるとこでる

 

結果として、いくつかの提案は用意出来そうだが、前提として私が子ども達と接点を持ち辛いという課題が浮き彫りになりました。

 

また、検討する中で「どのように悔しさをバネにしたのか」については次回持ち越しとしました。

 

今回は、その点を振り返っていこうと思います。

 

前回の振り返り

どのように悔しさをバネにしたのか、ダイジェスト版でお届けしました。

端的にいうと「世の中のそこら辺の人と自分に大きな能力差はない」ということに気付き、「それならどうして周りの人がやっていることを自分には出来ない、と思い込んでしまっているのか?」を考え、行動した結果「やってみたら意外と出来るやん。あれもこれも。」となったわけです。そりゃ失敗することもあるけど、トライするメリットの方が大きいと覚醒した。

 

外的刺激を契機に自分が自分に掛けていた呪縛が解け、少しの成功体験で無敵状態に突入した形です。

 

キーマン①恩師

専門学校時代のお話です。

 

家庭の問題がほぼ貧困だけになり、寝る間も惜しんでバイトしている以外は何とか普通の生活を取り戻しました。

 

そんな当時の私はコンプレックスの塊。主に学歴コンプレックスでした。

 

人生で初めて新卒採用の求人票を眺めてみたところ、大卒と専門卒では初任給が違う会社が大半なことを知りました。後に給与テーブルそのものが異なる会社も少なくないことを知りました。コンプレックスはここからスタートしています。

 

それからというもの、自分が行くことのできなかった大学で学ぶ人たちが、まるで凄まじく高度な人材のように見えてきました。無意識下で神格化し、自分は格下だと卑下していました。

 

完全に腰が引けてましたね。戦う前から負けてた。

 

IT関連の県内求人がとても少なかったことも私を追い込んでました。それならば県外に出てもっと広いフィールドで戦えばいいじゃないかと思われるかもしれません。

が、計算してみると例えば東京へ行くなら一往復の移動費と宿泊費で何万円も消えます。毎日を生きるために必死にバイトしている私にそんな余力はとてもとてもありません。

 

一度の移動なら何とかなったとしてもどの企業も面接が複数回あります。選考が進んでも開催日は先方から指定されます。複数企業まとめて受けたいところですが、やはり何日かは空く日が生まれます。その間の収入はゼロ。とても耐えられない。最近の就活のようにリモート面接があればよかったのですが、当時はそんなものゼロでした。

 

県内で就職するなら自分より格上の学生と限られた牌を奪い合う必要がある。だからと言って県外に打って出るために必要なお金はない。考えれば考えるほど詰みだと絶望し、何のために進学したのかと混乱さえし始めました。

 

そんな私を見かねた担任の先生が言ったこと。

 

「大卒も専門卒も新卒としてのパフォーマンスはマジで大差ない」

「だが新卒採用の場で大卒有利なのは間違いない」

「そうは言っても俺から見たお前はそこらの大卒より秀でてる部分があると思う。それが先方に伝われば何とかなる。」

 

とてもありがたい言葉だったんですが、失礼ながら気休めの慰めに聞こえてそれでもウジウジしてました。

 

「もういいから、分かった。とりあえず見てこい。」

 

県内某社のインターンシップに参加することになります。

 

キーマン②恋人

そうして2週間のインターンシップに参加することになりました。

参加者はおよそ20名。 約8割が県内の国立大学の大学生で、就活時期的に私より1歳年上でした。

インターンシップの構成は、前半1週間は座学。後半1週間は4チームに分かれてのグループワークです。

 

企業の所在地は車で向わないと辿り着けない場所。田舎過ぎて公共交通機関で行くなどという選択肢はありません。

 

最初の1週間は車を借りられましたが、後半の1週間は移動手段がない。どうしようかと悩みながらの参加です。

 

そんな中始まったインターンシップ

前半の1週間で、これまで神のように思っていた大学生の発言のレベルが同じなことに気が付き、「なーんだ人間じゃん」という感想を持ちました。

 

後半1週間は移動手段がなかったのでチームリーダーに同乗させてくれないかと打診します。快諾いただき移動手段ゲット。

 

いよいよグループワーク。ここから大学生の神ムーブが見られるのかとドキドキしていました。

結果、マジで終始同レベルでした。最初は専攻がどうとか研究室がどうとか、よく分からん話にただただビビってましたが、成果物作成プロセスの中で能力に差がないことを知りました。

 

最終的に他グループの発表もあったのですが、聞く限りどこもレベル感は一緒。完全に先生の言ったとおりだったな、と思いました。

 

学校に戻った後、レポートを書いていると横から話しかけてきた先生。

 

「な?言ったとおりだっただろ?」

 

この人は完全に信頼できると思いましたね。

ついでにお世話になった企業にはお礼状を送るものだと習い、切手を貼って投函します。

 

そういえばチームリーダーにもお礼しないとな。これが後の彼女です。

 

彼女には大学生生活というものを教えてもらいました。

 

リーダー気質な彼女とアシスト好きな私。

基本染まりたがりだから、どんどん相手の生活に染み出していきます。そういえば大学に潜入して卒論の手伝いもしました。建築分野だったけど自分全然戦力になるやんけ、とびっくりしたりもしました。

 

そしてこれがまた大変に素敵なご家庭で、よくお宅にお邪魔していました。みんなで晩ご飯を食べながら世界の広さや都会の素晴らしさを語ってくれました。また私の箸の持ち方を指導してくれたり、お店選びや家具のセンスなどなど人間生活を送る上でプラスになる時間を過ごさせてもらいました。

 

この環境が貧しさと高稼働で狂い切った心を整えてくれました。

 

そして思い至る

自分を過小評価し過ぎていた?

全くもってそうとしか思えなくなりました。

 

地頭のレベルから違っていると思っていたが、全然そんなことはなかった。学びを重ねているかどうかと所属だけの違いじゃないか。

 

それなら、総合力で勝つのは無理でも2,3個に絞って尖らせれば十分に太刀打ち出来るんじゃないか?

 

その仮説と叔父さんの「東京に出ろ」という言葉をもとに10ヵ年計画を立案します。これはまたいつかの機会で。

 

とにかく尖れば太刀打ちできるのかが気になりました。尖らせポイントの1つは間違いなくITだったので、資格取得に更に力を入れて何とか高度情報まで取得することができました。

 

改めて自分の強みを棚卸するとキツかった生活から得た長所も見えてきました。なんだ俺、まあまあ武器持ってるじゃないか。

 

この武器が世の中に通用するか試したかったもののお金がないから入社試験を受けに東京には行けない。それならばと地元まで採用活動に来てくれている東京の企業にエントリーして内定を獲得しました。

 

戦場

そして田舎者が都会に旅立ちます。

同期は半分以上が大卒。だがもう怯みません。

 

幸いなことに現場向きだったのか獅子奮迅の大活躍。何年も毎日4時間睡眠で稼働していたから、入社当初はたったの8時間労働でいい社会人ってマジで楽だと感動さえしていました。どんな残業でも深夜稼働でもかかってきやがれです。

 

バイトしすぎたことで仕事に共通する基礎力が身についてました。報連相とかね。更に本好きだからドキュメント読み込むのは得意だし、会話好きだからいつの間にかクライアントと話せるエンジニアになっていました。極め付けは酒好きだから発注元の社員さんと飲み会の日々でこれもウケが良かった。

 

1年経つ頃には入社時期が1,2年早い先輩を下から突いて仕事を巻き取るくらいには成長。なんとサブリーダーのポジションをもぎとります。

 

やってみりゃできるやん。あれもこれも。

 

それなのに給料が伴わないという点に怒り心頭でした。専門卒だから給料が低いということらしいです。どう考えてもおかしいやろがい!!

 

大いにたぎりつつも修行のためにしばらく鳴りを顰めて勤め、その後2社目3社目へと向かう大航海時代が幕を開けます。

 

悔しさをバネにする

学歴コンプレックスからの悔しさ、気が付いたら世の中から評価されないステータスになっていた悔しさ、生い立ちに基づく悔しさ、終わりなきスパイラル。拗らせに拗らせて闇とも言える悔しさの塊を勝手に生み出していました。(悔しさ)

 

先生の「見てこい」の一言でインターンシップへ。幻と戦っていたことに気付き、真っ暗闇に一筋の光。更に彼女とその家庭のお陰で摩耗していたメンタルを取り戻す。(冷静)

 

気力が戻ったので、やってやろうやないかいと資格勉強、就職活動、上京、そして鼻息荒く仕事。めっちゃ成果出た。(努力)

 

が、学歴を理由に評価を渋られる。納得できない。(怒り)

 

10ヵ年計画に沿って転職。(飛躍)

 

悔しさを冷静に分析して方針を定めて努力、それがよく分からん基準で認められず、怒りと悔しさを抱いて次のステージにジャンプ。

 

うん、確かにこれだった。

特に重要で難しいのは冷静になることですね。特に1サイクル目は悔しさが大きすぎて、他人の力を借りないと冷静になれなかった。

 

横展開可能か

私が悔しさを燃料にした手順は分かりました。

これを悔しさの最中にある人に適用できるか確認したいですね。

 

そんなに都合よく悔しさを抱いている人は見つからないでしょうし、次に私自身が悔しいと思うことがあれば検証して記事にしてみたいと思います。

 

4つの記事に渡って横道に逸れ深掘りしましたが、ここらで一旦は本線に戻りましょう。

 

以前の記事でどこから再開するかメモを取っていました。

そしてその次の回で今関わっているプロダクトについて少しだけ詳しく触れ、やりたいことができそうな部署とは一体何なのか書いていきましょう。

 

一気に現在の話に遷移しますね。お楽しみに。バイバイ。