でるとこでる

でないとこでない

人生のオーナーシップ

夜間勤務してました。ナガです。

 

今が年内1番の繁忙期です。乗り切るぞ!

 

さて前回は、現在に至るまでの流れに触れながら「たぎる方向性」について書いてみました。過去の経験から社会人としてはお金を稼ぐことを優先してきたが、大学入学をきっかけに教育分野に興味が出て実際に転職した、ということです。

 

豊かな仲間 - でるとこでる

 

これから具体何をやっていくかを考える予定でしたが、前回記事を書く中でなぜ私や妹達には親の貧困が連鎖しなかったのか、という点が気になったので今回はそれを考えてみます。

 

兄妹構成とイベントと共通点

長男(私)、長女、次女の3人兄妹です。

それぞれ3歳離れており、私は今32歳です。妹は29歳、26歳です。

 

私が小5(11歳)の頃に一度転校を経験しています。

親が離婚したのは高1(16歳)の頃です。

 

親元を離れたタイミングは私21歳、長女18歳、次女20歳です。私と長女が家を出たタイミングは同じということですね。

 

私は東京就職、長女は地元就職に、次女は地元就職からの大阪就職です。

 

共通して言えることは、誰もストレートに大学進学していません。

 

長男(私)のケース

私は高校を卒業して、3年制の専門学校に進学しました。

 

高校3年の頃に、方向性を失っている(というか全く考えていない)のに進路どうするか決めないといけなくなった時、叔父さんからアドバイスを貰いました。

 

地元IT企業で役員をやっていた叔父さんの語る話は夢と希望に溢れており、悲観的なマイナス思考に凝り固まった私の世界にヒビを入れてくれました。

 

とにかく「こんな地方にいてはいけない。ITを齧って東京に打って出ろ。これからITは必ず儲かる。それがお前が逆転する方法だ。」ということでした。15年前にこのアドバイスは先見の明がありすぎる。

 

そんな頼れる大人①の叔父さんです。

従兄弟の家に泊まっていて、深夜に電話が鳴ると背広を羽織って会社に飛び出していく。そんなおじさんは本当にかっこよかった。この人の話なら信じてみようか、という気になった。

 

ということで入学した専門学校は地獄のようにレベルが低く、自分は今このランクに属しているのかという衝撃的現実を突きつけられました。

 

更に世間から見た専門学校の評価の低さに絶望すると共に、なんとかしないとほんまに終わると思いました。やれることは資格を取りまくることしかなく、一点集中でバリバリ取得していきました。

 

この頃は人生史上最高に狂ってて、毎日9:00-17:00まで学校からの21:00-06:00までバイトという超絶設計でした。お金なく、でも学ばないと終わる。キツかったーーー。

 

後述の妹の公務員学校の費用とか、免許取得費用、車の取得費、自分の上京費の捻出が必要で、まさに背水の陣でしたね。

 

その専門学校で頼れる大人②に出会いました。担任の先生です。

 

本当にありのまま、対等に付き合ってくれました。今思うと親類以外で腰を据えて正面からしっかり向き合ってくれたのは、先生が初だったかもしれません。

腐ることなく前を向き続けられたのは間違いなく先生のお陰でした。そしてご指導のおかげで無事、これ以上はないというほどスムーズに諸々の資格を取得でき、東京の上場企業に就職が決まることになります。

 

そこで頼れる大人③の初めての上司に出会うのですが、長くなってきたのでそれはまた別の機会に。

 

そんなこんなでITの世界に飛び込み、より良い待遇を目指して社会をバタフライで泳ぎ、今に至ります。

 

専門性があり、仕事に困らず、収入もわっしょいです!

 

私が何とかなったポイントは4点でしょうか。

①危機感がありアラートをあげた

②頼りになる大人と出会った

③アドバイスを聞き入れて努力した

④勇気を持って地元を飛び出した

 

長女のケース

長女は昔からしっかりものでした。

冒険はせず堅実な常識人。だが話好きでユニーク。

 

でも家族内では我を通すタイプ。冗談は通じるが筋の通っていないことは嫌い、みたいな。

 

長女は高校在学中に公務員学校に通って、卒業と同時に地方公務員になりました。

これはもう本当にすごいことだと思います。

 

いくら田舎の地元でも進学する人が大半です。そんな中進学を視野に入れず公務員試験だけを考えていたことがまずすごい。

そして実際にストレートで内定を勝ち取り、今年で勤続10年になります。尊敬しかない。

 

長女なりに家計を考えたりしての判断だったのでしょう。公務員学校に通った期間も短かったように思います。

 

私がバイトからあがって早朝帰宅すると、勉強に疲れてそのままダイニングテーブルで寝ていたことが度々ありました。

 

おそらく高校2年の頃に進路を決めたのではないかと思います。そこからしばらく独学で勉強していたはずです。

 

そうすると高1か高2の頃に何らかの進路を決めるイベントがあったはず。これが何かはGWに地元に帰った時に確認してこようと思います。

 

私の地元のような最果ての地方では、公務員は最強の仕事です。まず食いっぱぐれない。そして誰しも納得のステータス。ボーナスが出ないことが当たり前の環境の中、そんなことはありえないし、毎年給料が上がっていく。そりゃそれなりの辛さはあるものの周囲羨望の職なのです。

 

長女にも諸々の危機感があったと思います。具体的には不明ですが、進路を決める意思決定の瞬間があったから公務員を目指しました。そして確実に努力をしていました。

 

次女のケース

次女は天真爛漫でお調子者。いつもニコニコしていて人生を楽しむことを重要視しています。

家の中でも外でもムードメーカーな自由人です。

 

次女は高校卒業後に短大に通って歯科衛生士の資格を取得。これまた食いっぱぐれない方向に進みました。

 

当初は地元で働いていたものの、2回目の転職で大阪に出ました。

 

理由は3つ言っていたように思います。

①人間関係

②待遇

③地元楽しくない

 

まず歯科衛生士になった理由ですが、これまた聞いていないのですね。絶対に高校での進路決定のタイミングで何かあったんでしょうが、また次に会ったタイミングで聞いてみます。

 

転職の契機ですが、最初の就職先を数ヶ月で辞めています。超絶ブラックだったとかで、体調不良で辞めていました。

 

その次の職場ではそれなりの期間勤めたようですが、会うたびに大阪に行くか、東京に行くかと相談されていました。

 

諸々の人と相談する中で大阪に行くことを決定したとのこと。そういえばこの時の費用も一時的に私が負担しました。振り返ると何だかんだ、妹の重要な転換期に支援できていたみたいで嬉しい。

 

大阪に出て1年経ちますが、本当に職場が気に入ってるようで、働きやすく収入にも満足していて毎日楽しいとのことでした。よかった!

 

この前大阪に会いに行ったらモンクレールのダウン着てました。儲かってるやんけ!!

独占資格で仕事が溢れており、どこに行っても働ける素晴らしい選択をしたのではないでしょうか。

 

次女は、歯科衛生士を目指した時点で危機感があったかは不明ですが、最初のブラック職場で確実に危機感を持ったと思います。そして県外に飛び出す意思決定をした際には相談に乗ってくれるたくさんの人がいたと聞きます。勇気を持って地元を飛び出し、知り合いがほとんどいない土地に移りました。

 

オールを握ってる

妹に直接話を聞けていないので、真偽の程は如何にという部分はありますが、私からみた妹たちをざっくり書いてみました。

 

一言で言うと「自分の人生に対するオーナーシップを発揮できていた」が共通点になるかと思います。

 

本当はもっとたくさんあるでしょうが、一段細かく噛み砕いたものを残しておきます。きっと何か一つでも欠けると今はなかったと思います。

 

①危機感があった

お金がないとどんなことになるか経験していたので、食いっぱぐれない職を目指した。意思決定したタイミングでは人生の最悪期を抜けているor最中の場合は頼れる大人に相談できている状況であった。最悪期に戻りたくない、抜け出したいという反骨精神を持っていた。

 

②助けを求めた

進む方向性は変えず、また進むことそのものは継続して、お金の問題など自分ではどうしようもないまずい状態に陥った時に諦めずに周りに助けを求めた。

 

③助けてくれる人がいた

親戚、家族、友達、恩師などどこかしらに手を差し伸べてくれる人がいた。

 

④諦めなかった

実現するまで努力を続けられた。理想を描いて納得いくまで前進できた。

 

⑤地頭は悪くなかった

多分ですが、幸運なことに私たち兄妹はきちんとした環境で生まれ育っていればそれなりの結果を残せたであろう地頭で生まれていました。

 

⑥変化に強かった

本文ではあまり触れませんでしたが、転校(友人関係のリセット)と親の離婚(思春期の苗字変更)により本人の意思とは関係ないところで強烈な変化を強いられました。裏を返せば、変化に耐性があったということです。

 

⑦環境が最低限は整っていた

努力する前提となる最低限の環境は整っていました。例えば両親不仲が継続していれば破綻していた。

 

中島みゆき先生の歌で締めたいと思います。

 

その船を漕いでゆけ

おまえの手で漕いでゆけ

「宙船」 - 中島みゆき

 

次回は、これらが貧困の連鎖を断ち切るヒントになるか考えてみたいと思います。バイバイ。